「ファッションデザイナー」や一流のモデルを目指す人なら、一度は憧れる舞台が「パリ・コレクション」だと思います。
ここでは様々な有名ブランドが新しいデザインを発表する場です。
「パリ・コレクション」は高級な「既製服」を発表する場であり、ここで発表された服はテレビや雑誌に紹介されて世界中の店舗で販売されるのです。
しかし、この「パリ・コレクション」は1950年代まではブランドが作った「既製服」ではなく、それまでに作られた「オートクチュール」を発表する場でした。
ですが、それが960年代から始まった高級な既製品に人々の注目が集まった事から、今の「パリ・コレクション」は一点ものから「既製服」を紹介する場所になりました。
開催されるのは一月と七月の二回で、その舞台に参加できるのは「サンディカ」という二十世紀初頭に創立されたパリの高級服飾店の組合に加盟している店舗と、フランス国外招待メンバーと正式に招待されたブランドだけが参加できるのです。
この舞台への参加もですが、その後に組合に入れてもらう事も大変なのです。
例えば、二回あるコレクションでの作品の数やデザインをするアトリエに居るスタッフの数に、モデルの人数など厳しい条件があります。
ですが、段々と規模が小さくなっている「オートクチュール産業」や、その文化を支える為に新しいデザイナー等を集める為に規定が緩やかになってきているのも事実です。