そもそも人が衣服を着るようになったのは、動物と違って自分の皮膚や体毛だけでは環境に対応できなくなったからです。
なぜ、人が進化の過程で体から体毛が少なくなったのかは詳しく分かっていませんが、人が衣服を着る様になった最初の理由は、環境の変化から身を守る為なのです。
その中で人々は自分たちが住んでいる地域で取れる物や作れる物を身につけるようになって、それに色彩や芸術的な要素が加わって今でも一目で国が分かるような「民族衣装」として残っている所もあります。
最も古く、そして現代でも変わらずに着られている衣服の中では「毛皮」が有名でしょう。
今のように布を作る技術が無かった頃は、自分たちが食べるために捕まえた動物の毛皮を加工して、それを着ることで寒さや暑さ、時に湿気に対応してきました。
今の「毛皮」は技術の発達によって本物に近い肌触りを再現できる様になったので、その多くは本物の動物ではなく、人工的に作られた「毛」が使用されて、それが普及してファッションの一部になっています。
しかし、一年を通して寒い地域に住んでいる人々は国に許可をもらったり、必要最低限の食料と防寒の為に動物を捕まえて「毛皮」を作っている事もあります。